グランパーレー法についてシミュレーションをもとに徹底解説


グランパーレー法の概要

グランパーレー法は、端的に言えば「連勝時に威力を発揮する戦略」です。しかもその威力は、パーレー法よりはるかに強烈です。だから、「グラン」(フランス語で「大きい」の意味)パーレー法と呼ばれるのです。

ところで、パーレー法をまずおさらいしておきましょう。パーレー法は逆マーチンゲール法とも呼ばれ、マーチンゲール法が損失を取り戻しながら残高の微増を狙う戦略である一方、パーレー法では勢いに乗って残高を増やすことが狙いとなっています。

マーチンゲール法では、不的中だった時にベットを増やし、1回の的中でそれまでの損失を一挙に取り戻せます。逆マーチンゲール法であるパーレー法では、逆に的中した際にベット額を増やし、連勝の波に乗って残高をどんどん増やしていくことを狙います。

グランパーレー法は、このパーレー法の勢いをさらに加速させるためのアイデアが詰まった戦略となっています。

グランパーレー法が使えるゲーム

グランパーレー法は、マーチンゲール法・パーレー法と同じく、払い戻しの期待値が2倍に近いゲームで用います。3倍などのゲームでも使えないことはありませんが、ベット額が一挙に跳ね上がり、失敗したときの損失も膨大になるため、現実的ではありません。

払い戻しの期待値が2倍に近いゲームと言えば、おなじみルーレットのレッド・ブラック、偶数・奇数、ハイナンバー・ローナンバーへのベット、バカラのプレイヤー・バンカーベット、ハイロー・シックボーなどがあります。

無料ゲームで戦略を試しながらこの記事を読んでみてください。

グランパーレー法の実践方法

グランパーレー法は、

  • 的中した時にベットを2倍にする
  • さらに1ユニット加えて次のラウンドでベットを繰り返す

というものです。なお、不的中となった場合、ベットをリセットし、1単位からやり直します。

具体的にどのような単位数をベットするかをまとめたのが、次の表です。ここでは、10ラウンド連勝する前提でのベット額単位となります。

ラウンド数 グランパーレー法ベット単位
1ラウンド目
1
2ラウンド目
3
3ラウンド目
7
4ラウンド目
15
5ラウンド目
31
6ラウンド目
63
7ラウンド目
127
8ラウンド目
255
9ラウンド目
513
10ラウンド目
1027

1単位は任意の額で設定できます。1単位を500円にするのであれば、4ラウンド目の15単位は6,000円になります。パーレー法との違いを比べてみれば、その差は歴然とします。

ラウンド数 パーレー法ベット単位
1ラウンド目
1
2ラウンド目
2
3ラウンド目
4
4ラウンド目
8
5ラウンド目
16
6ラウンド目
32
7ラウンド目
64
8ラウンド目
128
9ラウンド目
256
10ラウンド目
512

両者のベット額をグラフにしてみます。

グランパーレー法とパーレー法のベット額の比較

縦軸の数字が大きすぎるので、ラウンド数を少なくしたグラフを見てみましょう。

グランパーレー法とパーレー法のベット額の比較(ラウンド数減少)

このように、グランパーレー法では、ベット額が急激に上昇していきます。とは言え、増えていくベット額は、それまでに連勝で蓄積した賞金が原資となるので、それだけの残高が必要になるわけではありません。

配当が2倍のゲームでの賞金はそのまま2倍になるため、得られる賞金もこのグラフのようにうなぎ上りになっていきます(ただし、連勝すれば、の話)。

グランパーレー法の注意点

ここまでの理屈の説明で、それは確かにスゴイ、でもそんなに連勝なんてできないんじゃ?と思ったプレイヤーもいるはず。

その通りです。勝敗確率がほぼ2分の1のゲームとは言え、連勝を続けるのは至難の業です。連勝が発生する確率と頻度を次の表にまとめました。

項目\連勝数 1連勝 2連勝 3連勝 4連勝 5連勝 6連勝 7連勝 8連勝 9連勝 10連勝
パーセンテージ
48.65%
48.65%
11.51%
5.60%
2.72%
1.33%
0.64%
0.31%
0.15%
0.07%
発生頻度
約2.06回に1回
約4.23回に1回
約8.7回に1回
約8.7回に1回
約37回に1回
約75回に1回
約155回に1回
約318回に1回
約655回に1回
約1346回に1回

実際に何連勝できるか、現実的な目線で考えた場合、約8.7回に1回発生する3連勝がいいところではないでしょうか。試行回数が多い場合は、3回に1回、4回に1回などの頻度を決めて4連勝を狙いに行ってもいいかもしれませんが、あまりに連勝を狙い過ぎると、結局利益が残らなくなりがちです。さらに、グランパーレー法では、連勝が重なるほど、その後に不的中となった場合の損失が増えていきます。

項目\連勝数 1回目で不的中 1勝後に不的中 2勝後に不的中 3勝後に不的中 4勝後に不的中 5勝後に不的中 6勝後に不的中 7勝後に不的中 8勝後に不的中 9勝後に不的中
損失単位
-1
-2
-3
-4
-5
-6
-7
-8
-9
-10

このことから、グランパーレー法では現実的な連勝回数で利確する必要があることがわかります。

それでは、ここから先は乱数を発生させて残高推移をシミュレーションしていきましょう。

グランパーレー法シミュレーション 利確の意義

12ラウンドに渡りグランパーレー法を12ラウンドに渡り実践したところ、次のような結果になりました。

ラウンド数 ベット額 勝敗 総収支
1ラウンド目
1
1
2ラウンド目
3
×
-2
3ラウンド目
1
×
-1
4ラウンド目
1
-2
5ラウンド目
3
1
6ラウンド目
7
8
7ラウンド目
15
23
8ラウンド目
31
54
9ラウンド目
63
×
-9
10ラウンド目
1
×
-10
11ラウンド目
1
-9
12ラウンド目
3
-6

最初に説明した通り、勝ったら(ベット額×2+1)のユニットでベットしていきます。グラフにすると、次のような推移になります。

グランパーレー法シミュレーション

このグラフの縦軸は、総収支です。横軸は、ゲームラウンドの進行と結果を〇×で表しています。

4ラウンド目から9ラウンド目まで、5連勝がありましたが、10ラウンド目の不的中でそれまでの利益が一気に吹き飛び、残高もマイナス転換しています。グランパーレー法では、利確をしないと1度の不的中で利益が吹き飛び、さらに前の段落の通り、積みあがった損失幅も響いてきます。

グランパーレー法シミュレーション 利確ありの場合

では、同じゲーム結果で、3連勝後に利確をしてみると、どのようになるでしょうか。

ラウンド数 ベット額 勝敗 総収支
1ラウンド目
1
1
2ラウンド目
3
×
-2
3ラウンド目
1
×
-1
4ラウンド目
1
-2
5ラウンド目
3
1
6ラウンド目
7
8
7ラウンド目
1
9
8ラウンド目
3
12
9ラウンド目
7
×
5
10ラウンド目
1
×
4
11ラウンド目
1
5
12ラウンド目
3
8

7ラウンド目に注目してください。それまで3連勝していたにもかかわらず、ベット単位が1に戻っていますね。グラフにすると、次のようになります。

グランパーレー法シミュレーション

このように、連勝を追わず、利確を挟めば同じゲーム結果でも残高はプラスになっています。グランパーレー法は逆マーチンゲール法(パーレー法)にくらべ連勝時の残高の増加の勢いが強烈なため、3連勝だけでも十分効果があるのです。

グランパーレー法シミュレーション 利確の意義その2

もう1つ、似たようなケースを見てみましょう。同じく、12ラウンドに渡り乱数で勝敗を決めました。

ラウンド数 ベット額 ベット額 総収支
1ラウンド目
1
1
2ラウンド目
3
×
-2
3ラウンド目
1
×
-3
4ラウンド目
1
×
-4
5ラウンド目
1
-3
6ラウンド目
3
7ラウンド目
7
7
8ラウンド目
15
22
9ラウンド目
31
53
10ラウンド目
63
126
11ラウンド目
127
×
-1
12ラウンド目
1
×
-2

乱数を発生させてのシミュレーションですが、この回も連勝がありました。まさかの6連勝です!利確をしないと、どうなるでしょうか。

グランパーレー法シミュレーション

1度の不的中で、マイナス転換です。

利確を挟むと、次のようになります。3連勝後、7ラウンド目でベットユニットが1に戻っているところに注目してください。

ラウンド数 ベット額 勝敗 総収支
1ラウンド目
1
1
2ラウンド目
1
×
-2
3ラウンド目
1
×
-3
4ラウンド目
1
×
-4
5ラウンド目
1
-3
6ラウンド目
1
7ラウンド目
7
7
8ラウンド目
1
8
9ラウンド目
3
11
10ラウンド目
7
18
11ラウンド目
15
×
3
12ラウンド目
1
×
2
グランパーレー法シミュレーション

何とかプラスで持ちこたえることができました。

4連勝を狙い、運よく成功するとどうなるでしょうか?

ラウンド数 ベット額 勝敗 総収支
1ラウンド目
1
1
2ラウンド目
3
×
-2
3ラウンド目
1
×
-3
4ラウンド目
1
×
-4
5ラウンド目
1
-3
6ラウンド目
3
7ラウンド目
7
7
8ラウンド目
15
22
9ラウンド目
1
21
10ラウンド目
3
24
11ラウンド目
7
×
17
12ラウンド目
1
×
16

8ラウンド目の4連勝後、9ラウンド目でベットユニットを1に戻しています。

グラフにすると次のようになります。

グランパーレー法シミューレーション

グランパーレー法シミューレーション 悪いパターン1

グランパーレー法も、万能な戦略ではありません。どのような時にうまく機能しないのかを端的に示したシミュレーションが次のケースです。

ラウンド数 ベット額 勝敗 総収支
1ラウンド目
1
1
2ラウンド目
3
4
3ラウンド目
7
11
4ラウンド目
15
×
-4
5ラウンド目
1
×
-5
6ラウンド目
1
×
-6
7ラウンド目
1
×
-7
8ラウンド目
1
×
-8
9ラウンド目
1
×
-9
10ラウンド目
1
-8
11ラウンド目
3
×
-11
12ラウンド目
1
×
-12

端的に、連敗が続いている場合です。次のグラフのように、一方的に残高が減っていきます。

グランパーレー法シミューレーション

この場合、最初の3連勝時に利確してしまえばまだ±ゼロで持ちこたえることができますが、一度連敗の流れに入ってしまうと連勝がないので利益も伸びず、利益確定ができません。

グランパーレー法シミューレーション 悪いパターン2

さらに、グランパーレー法が機能しないケースが次のケースです。

ラウンド数 ベット額 勝敗 総収支
1ラウンド目
1
×
-1
2ラウンド目
1
×
-2
3ラウンド目
1
-1
4ラウンド目
3
2
5ラウンド目
7
×
-5
6ラウンド目
1
-4
7ラウンド目
3
×
-7
8ラウンド目
1
-6
9ラウンド目
3
×
-9
10ラウンド目
1
-8
11ラウンド目
3
×
-11
12ラウンド目
1
×
-12

具体的には、的中、不的中が交互に続く場合です。グラフにすると次のようになります。

グランパーレー法シミューレーション

下がる一方で冴えない収支となっています。このように、連勝できないとほぼ機能しないのもグランパーレー法の特徴と言えます。

グランパーレー法のまとめ

グランパーレー法は、次のようなメリット・デメリットがあります。

メリット デメリット
連勝時の利益の伸び率が強烈
連敗・的中不的中が交互に来ると機能しない
現実的な3連勝程度で十分利益が伸びる
利益が伸びるタイミングが計れない

的中が続くか、不的中が続くかは運と流れ次第なので、これはどうにもコントロールできません。感覚的には連勝1:連敗・的中不的中が交互に来る2と言った割合でしょうか。しかし、そのパンチ力は非常に魅力があります。実践時には、次のことに注意が必要です。

  • 連勝時、利益を深追いせず、2連勝または3連勝を目安に細かく利確する。
  • 4連勝以降を追うのは、ラウンド数が多い時のスパイス程度のつもりで。
  • 連敗・的中不的中が交互に発生する流れでは他の戦略に切り替える。

以上を踏まえたうえで実践するのがよいでしょう。

※ギャンブルは自己責任です。余裕資金でプレイしてください。

グランパーレー法に関するよくある質問

グランパーレー法、勝てる?

ギャンブルはRTPが100%を超えていない以上、絶対はありません。グランパーレー法は、連勝時の残高増加のパンチ力の勢いが強い戦略です。

グランパーレー法、一言で言うと?

連敗・的中不的中が交互にくる局面では一方的に残高が減るものの、連勝時のリターンが大きい戦略です。

グランパーレー法、いつ使えばいい?

3連勝、4連勝の発生確率(それぞれ約8回に1回、18回に1回)からして、長期で採用するには少々リスクの高い戦略になります。余裕資金ができ、さらに資金を伸ばしたい局面などでスパイス程度に使うのがよいかもしれません。